不動産投資で節税ができるという話はよく耳にしますよね。
会社を作って、経費にして、そして法人税の方が税率が低いといった情報はよく耳にすると思います。ただ、節税をしたところで手元に現金及び資産が残らなければ節税にはなりません。
今回は、不動産投資で節税をするということについてもう少し掘り下げてみたいと思います。
不動産投資で物件を入れ替えることには、単に不動産を売り買いすること以上のメリットがあります。特に、不動産投資を事業とされている方や税金対策に悩んでいる富裕層の方々には大きな意味を持ちます。
投資事業を中長期的に保有してトータル的に資産運用を考えること。これにより大きな収益を得ることができるようになるのです。
不動産投資で節税ができる。一般的に馴染みのある言葉だと思います。ですが、その詳細やカラクリまではよく分からないという人も多いのではないでしょうか。
アパートやビルなどの建物には法定耐用年数があります。そして、耐用年数に応じて定額法で減価償却費を算出し減損会計を行うことができます。
そうすることで、建物の価値が下がるものの収益性を保ちつつ節税が可能になります。
減価償却費の算出方法については、過去の記事「減価償却費の計算方法について解説します! | 不動産投資の基本」で詳しく解説していますので、そちらをご確認下さい。
不動産投資で物件を入れ替えるということは、不動産投資の世界では定番の方法です。定期的に所有する不動産を売却し、そこで得た収益で新たな不動産を購入する。これは不動産投資で成功を収めている投資家の成功事例の一つです。
不動産を売却するのは、単に不動産買取業者が高値で買い取ってくれるからという理由ではありません。仮に買取価格が安くても売却をして資産を入れ替えることもあります。
また投資手法は様々です。投資家が100名いれば100通りの投資パターンが存在します。
長期保有でインカムゲインを目的とする投資もあります。短期的に価値が上がるのを見越して購入しておくのも手法の一つです。
そして、不動産の簿価を下げてアセットを入れ替えする方法が今回のテーマです。
不動産投資に少しでも携わったことがある人なら「減価償却」というワードを一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
減価償却とは、償却資産を取得した際の取得費用を一定年数で割り、毎年の経費として計上するための会計処理のことです。建物は構造によってそれぞれ法定耐用年数があります。その使用する期間に応じて費用を計上して、税金をコントロールすることで節税効果を生み出します。
住宅、アパート、ビルなどの建物にはその構造に応じて法定耐用年数が存在します。会計上、建物を取得した年に仕入れ原価として一括計上するのではありません。耐用年数で定額割することで、それを費用として毎年計上し減算していくのです。
したがって、建物の簿価は、減価償却によって年々落ちていくことになります。
建物の構造によって法定耐用年数(減価償却期間)は異なります。
構造 | 住居用 | 事業用 |
---|---|---|
木造 | 22年 | 24年 |
金属造 *骨格材肉厚が3mm以下の場合 | 19年 | 22年 |
金属造 *骨格材肉厚が3mm-4mmの場合 | 27年 | 30年 |
金属造 *骨格材肉厚が4mm以上の場合 | 34年 | 38年 |
鉄筋コンクリート造 鉄骨鉄筋コンクリート造 | 47年 | 50年 |
このように”建物が何でできているか”によって、税務上の耐用年数は変わってきます。例えば、住居用の木造住宅の場合、法定耐用年数は22年と定められています。そして、この固定資産の価値は年々減少していき、最終的に残存簿価は1円になります。
そして、建物の簿価がある程度下がった状態で売却します。減価償却費は、会計上、損金となりますが、実際にお金が出ていくことはありません。その分の税金をプールしながら最終的に売却することで手元に現金を残すことができます。
不動産のように帳簿上の価値と市場価格にギャップがあるようなケースでは非常に有効な方法です。他にも自動車の減価償却スキームなんかもよく耳にします。
少し聞きなれないワードなので、難しく感じるかもしれませんが、不動産投資の世界ではよく耳にする言葉で、意識して上手に活用すると大きな効果を生みますので、ぜひ知っておいて下さい。
次に減価償却の計算方法2パターンを紹介していきます。
「定額法」とは毎年同額の償却費を計上する手法です。この手法は、毎年一定額を減額して計算する方法になります。「定額法」のメリットとしては、計算が簡単な点にあります。
また、不動産投資における建物の減価償却には「定額法」が適用されます。計算方法などを含めて理解しておくとよいでしょう。
定額法の減価償却費=取得価額×定額法の償却率
一方、「定率法」は、減価償却資産を購入した初年度に大きく経費計上ができる計算の方法です。例えば、売上が良かった年に設備投資を行って経費計上すれば、その分、節税メリットも大きくなります。
一律で同じ金額を減価償却費にする定額法に比べて、タイミングを見計らった設備投資がしやすいというメリットがあります。
定率法の減価償却費=取得価額(or 未償却残高)×定額法の償却
ただし、この減価償却費の金額が、償却補償額に満たなくなった場合には計算方法が切り替わります。
減価償却費=改定取得価額(=償却補償額を下回る前の年度の期首簿価)×改定償却率
不動産投資で節税ができるイメージは湧いてきましたでしょうか。資産を短期的に売買するのではなく、中長期的に保有し、インカムゲインを得て、最終的に出口を検討する。これ不動産投資の本来あるべき姿なのだと思います。
不動産を持ち続けるという選択肢もありますが、様々な不動産を保有するという「体験」もまた価値があると思います。そして、不動産の売買を繰り返すことで、新たなビジネスチャンスも生まれてくるはずです。
そういった点で不動産買取専門業者は色々な情報を持っています。彼らと関係性を構築しておくことで、不動産投資がやりやすい環境になると思います。
東葉ハウジングプラザでは、不動産投資家の皆さまからのご連絡をお待ちしております。