不動産買取査定を依頼して「少しでもいい条件で査定してもらいたい」と考えるのは誰も一緒です。
買取専門業者はどのような目線で不動産を査定しているのでしょうか?
買取業者が査定を行う目的は、ただ一つです。それは、所有者の不動産価値がいくらなのかを示すことです。そして、その金額を基に所有者は不動産を売却するかしないか判断します。
また、将来の売却に備えて、現在の評価額を把握するために査定をする場合もあると思います。
その査定金額の把握こそが資産の棚卸しになるわけですね。
不動産買取査定の方法は大きく3通りです。
1、2については概算に近い査定金額が出てきますが、築年数が古い建物や解体が前提であれば、査定金額は大きくブレることはありません。
3については、特殊な不動産や買取業者の直接確認が必要なケースになります。
とはいえ査定依頼をする場合は、3の現地確認は実施されると思っておいた方が無難です。
不動産買取査定の金額の多くは路線価を基準に査定しています。
路線価とは、道路に面する土地1㎡あたりの単価のことで土地の公的価格になります。そして、土地の評価額は、土地単位ではなく、その接する道路によって価格が決まっています。
また、路線価は実勢価格の80%程度だと言われているため、逆算することでおおよその実勢価格についても割り出すことができるようになっています。
ヒアリングの内容にもよりますが、査定したい不動産の住所があれば、ある程度の価格を算出することができますし、住所からGoogleマップで建物を割り出すことができれば、もう少し具体的な金額を算出することも可能です。
不動産買取業者が最初に着目するべきポイントは土地が面している道路ということになります。
土地が面している道路がわかれば、次に土地の特徴(地形、立地、方角、大きさなど)などの個別要因や取引事例を考慮します。
ここで、不動産登記簿謄本があれば、より具体的な情報を把握することができ詳細な査定が可能です。
もし、変形地であれば造成が必要になったり、土地面積の割に区画が取りずらかったりするため、査定に影響を及ぼす場合もあります。
例えば、敷地面積は住宅2区画分確保できるような土地でも、傾斜が激しく現状だと1区画分しか確保できないような土地では、建築コストが高くなるか、土地を平にする造成工事が必要になります。
そうなると、建築費や造成工事費用を買取コストとして考慮しますので、買取査定金額は低く見積られることがあります。
建物に関しても同じです。
建物の謄本を確認すれば、表題部には建物に関する情報、権利部(甲乙区)には所有者、所有者以外の情報が記されています。
特に、表題部には築年数や構造、床面積といった根幹になる情報が正確に記されていますので、不動産買取査定に大いに役立ちます。なお、謄本は誰もが法務局などで自由に取得することができる書類ですので誰もが自由に取得することができます。
不動産買取業者は、建物よりもその土地に着目していて、その特徴に注目している場合が多いです。
最後に不動産買取査定における現地調査について説明します。
売主は、不動産買取業者に対して自分の不動産をアピールしたいため、現地調査を歓迎してくれます。
また、現地調査時に査定する不動産のアピールポイントを熱心に伝えることもありますが、これがプラスに作用するケースはそこまで多くはありません。
なぜなら、取得した住所や謄本情報などを通じて査定の大部分は完了しているからです。
築年数の浅い物件ならともかく、法定耐用年数が過ぎている不動産であれば、原則的に解体して更地にします。
なので、道路に面している土地の価格と解体費用がわかれば買取査定は出せてしまうのです。
例外的に特殊な物件や築浅で中古戸建てとして販売を検討できる物件を査定する場合は、現地調査は必須であるということになります。
不動産買取査定の相談では、よく以下のことを聞かれます。
古い家(汚い・ボロ家)だけど、それでも買い取ってくれるんですか?
不動産買取査定業者はあなたの建物ではなく土地に着目していることがほとんどです。
建物は解体してしまえば問題ありませんので、建物の状態については関係ありません。
これまでの内容で不動産買取査定のポイントはご理解いただけましたでしょうか。
買取査定業者は、道路に面している土地にまず着目し、謄本を通じて建物の状況を把握します。
これらの情報があれば、精度の高い査定は可能です。
ご自身の資産価値を把握したいという方も含めて、お気軽にご相談いただければ不動産査定をさせていただきます。