不動産売買契約における「手付金」は、契約が成立した証として買主から売主に支払われる金銭です。
この手付金は、契約の履行を担保するためのものであり、最終的な不動産の購入代金から差し引かれます。
この記事では、手付金の仕組み、相場、メリット、契約解除時のリスクについて解説します。
不動産売買契約の締結時に払う手付金は、買主が売主に支払う金額で契約の真剣な意思を示すためのものです。
支払われた手付金は、契約が履行される際、すなわち最終的な不動産の所有権が移転する際に、購入代金に充てられます。
手付金の支払いは、契約の成立とともに、両当事者間の権利と義務を発生させる役割があります。
不動産の取引価格によって異なりますが、手付金の相場は一般的に購入価格の5%程度が目安とされています。
しかし、この割合は取引の規模や地域、さらには売買の条件によって変動する可能性があるため、具体的な取引においては事前に双方で合意する必要があります。
不動産売買契約において手付金を支払う仕組みがあるのは、”何らかの”メリットがあるからです。
メリットについていくつか紹介します。
手付金を設定するメリットは、双方の契約の意志をより強固にするためのもの。
不動産を確実に売買するために、非常に効果的な仕組みですね。
メリットがある反面、考え方によっては手付金が足かせになる場合もあります。双方の立場によって、契約解除時のペナルティが異なるので紹介します。
買主が契約を一方的に解除した場合、支払った手付金は原則として返還されません。これは、手付金が売主への損害賠償として機能するためです。
売主が契約を一方的に解除した場合、売主は受け取った手付金の2倍を買主に返還しなければなりません。これは、買主への違約金として機能します。
契約解除による違約金の詳細については、他の解除事由とともに別の記事でも紹介していますので参考にしてみて下さい。
手付金は、契約の成立と履行をスムーズに進めるための重要な役割を果たします。しかし、その仕組みやリスクを十分に理解し、適切な額を設定することが重要です。
また、契約書には手付金に関する条項を明確に記載し、双方の理解と合意のもとで進めることが大切ですね。